霧ヶ峰・車山 - 八ヶ岳中信高原国定公園内、高層湿原から霧ヶ峰の最高峰を登る -

 霧ヶ峰を訪れたのはもう40年近く前になる。マイカーを持って初めての夏に、ビーナスラインを駆ってのドライブでした。
それ以降は考え・思惑があって遠慮していた。登山として訪れるのは今回がはじめて。定番として八島ヶ原湿原から蝶々深山を越え、車山湿原を横切り、三角点がある車山を目指す。

 ほとんど遊歩道めいた道ですから、帰りのバス時刻のみ考えて遊歩・休憩をとることにしよう。上諏訪駅からバス・八島湿原線の八島湿原で下車。バスは車山高原へ戻り向かうが大半の乗客はここで降りていた。駐車場はほぼ満杯で街の公園を思わす景観です。
 大勢のハイカーらと共にシカ除けネットが垂れたトンネルをくぐるや濃い緑の湿原があらわれ声をあげる。北の釧路湿原や尾瀬と比類しえる広大な湿原と喧伝されますがそれも得べなるかな、上空から眺めるとハート形に見えるとも。木道伝いに右回りと歩きます。
 今の時期は黄色のニッコウキスゲがここかしこに咲きほこんでいた。いろいろなトラノオ、ウツボクサ、シシウド、レンゲツツジと会える。山頂に黒く建屋が見えるのが車山、秀麗な鷲ヶ峰を左に鏡ヶ池へまわりハートの上部のみ歩いて湿原一周との分かれ地が恰好な休憩地、鹿防止柵を開けて森へ入り物見石への登る。
 窪んだ岩ゴロなジグザグを上がり、低木の日陰で湿原を眼下に塩尻から松本への山並みが薄く浮かぶ。岩が三段に積んだ物見石より南の車山から西への展望は箱庭を思わす一景です。
 つぎの蝶々深山へはなだらかな高原の上りです。車山高原から下ってきた登山者らが多く憩いたいへん賑やかでした。
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- ニッコウキスゲ -

1八島湿原
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- 車山 1,926m  左肩の白いのが山頂の気象レーダー観測所-

2車山肩から

< 交通アクセス >
電車(往)JR名古屋AM6:13→中津川→塩尻→上諏訪AM9:21 (中津川→塩尻は特急しなの1号)
(複)JR上諏訪PM16:22→名古屋PM20:22
5140円

3410円
バス(往)上諏訪駅AM9:30 → (40分)八島湿原
(複)車山肩PM14:58 → (45分)上諏訪駅
※夏・秋季時間 7月から10月.土日祝日のみ
970円
1100円

<コ−スタイム > 歩行時間:3時間25分
shose八島湿原バス停→(30分)湿原分技→(40分)物見石→(30分)蝶々深山(1836m)→(35分)車山乗越→(35分)車山(1926m)→(35分)車山肩バス停
<参 考> 八島ヶ原湿原一周:90分
<注 意>上諏訪駅霧ヶ峰行きバス乗降場は駅改札を出て反対側です。

- 八島ヶ原湿原から車山へ - 
大きな岩が転がる登山道は歩き難い。幾らか下るや空は明るくなり、これから登るハイカーのカッパ姿が列をなしてすれ違う。車道に降りて尚も驚く。すごい数の車だ。早めにバス停に降り着いたので縁石に座っていると車やバイクがひっきりなしに行き交う。「都心からわずか三時間のドライブで高原が楽しめる」との某登山写真家の弁が岳人を憂鬱にさせる。このビーナスラインが当初どうり美ヶ原へと伸ばされていたらと思うと、真夏の怪談よろしく背筋が凍る。
 時はすでに正午過ぎ、やや空は雲が広がってきました。先へ進む。車山湿原はコバイケソウ群落が映えている。車山乗越から蓼科山が鈍く光って見えた。車山高原スキー場から上がるリフトも盛況でどんどんハイカーらを上げている。ここから山頂手前のリフト着場へ砂利道がつづく。これがかなりな急勾配、青息吐息で立ち止まることしばし、木階段を上がってやっと山頂広場に到着。
白いドームを載せた車山気象レーダー観測所まわりに展望木台が二箇所設けられ360度のパノラマが待っていた・・・が生憎の空模様で期待外れでした。諏訪湖方面の平野がわかるだけで、それでも何とか廻りの眺望をカメラに収めた。
 二等三角点近くの岩上で遅い中食をとっていると近くから雷が鳴ってきた。青空も垣間見えているので下り口まで持つだろうと望んだが、下山と腰を上げた途端大粒な雨が落ちてきた。携帯折傘を肩に背負い、車山肩のバス停へ急ぐ。

- 7月2日/ 2022年
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