指のぞきど高原からのつづきです

木曽・歴史の道 -三留野宿から野尻宿までのもうひとつの中山道、与川道-

石仏道標
 鉄塔の立つ丘を下り与川沿いに架けられた木橋を進み雑木にはいりずんずん下って、読書の村に出た。
 途中、松原御小休所があったが、まわりが雑木で囲まれたなかに建てられた東屋がひどくさびしげであった。
 小川野平から木曽八景・与川の秋月をみる古大庵跡に寄るつもりであったが、あたりに何の道標も見つけれなかったのでそれはあきらめた。
 これ以降硬い車道歩きがつづくことになる。時おり山道にはいるが胡桃田の人家から上野原へと足が重くなる。

 前項、のぞきど公園から、野尻駅より上ってくる車道に出て根の上峠へ向います。
大桑村に別れをつげ南木曽町に入ります。与川道の最高所である峠には歴史の道案内板が立てられています。ヒノキ林がつづき細い流れが加わって時を忘れさせてくれる山道です。
 「右やまみち」「左のぢり道」と彫られた石仏道標は宝暦十一年(1761)の建立だという。車道に降り道標に従い道を横断し竹林へ下ります。行く手に水田と畑がひろがり家々も点在する。
この付近の地名が”らんかん”と云われるのは、与川にかかるこのちいさなコンクリート橋が昔、京都の姫君の御降嫁の行列のさい欄干をつけたことからなそうな。ここで遅い昼飯をとっていると橋を渡ってくる三人連れの旅人がやってきた。南木曽駅から歩いてきてはじめて人に出会ったと、妙にはしゃぐ中年の野郎たちでした。
 与川を渡ると小高い山に囲まれた広々とした平地の中を道が伸びている。民家の軒先の細道を下ると阿弥陀堂に出る。お堂には阿弥陀如来・薬師如来・弘法大師などが安置され、また境内には庚申碑や馬頭観世音などがあり、中でも「南無阿弥陀仏」碑は元禄五年(1692)のもので最も古い石像物のひとつである。
 ここ須合平といわれている平坦地からは、遠くに隆々と肩をあげる南木曽岳の夏空に映えているさまがよく似合っている。
サムネイルをクリックすると大きな写真とその説明を表示します。

< コ−スタイム > 歩行時間:2時間35分
shoesのぞきど公園ゲートPM13:00→(30分)根の上峠→(20分)石仏道標→(30分)らんかん橋→(20分)阿弥陀堂→(25分)小川野平→(25分)廿三夜塔→(30分)南木曽駅PM16:25

電車南木曽駅発16:34、17:31(平日・土・祝日)
名古屋まで運賃:1620円
 上野原のT字路を越し車道とわかれ山田を緩く下ってゆく。
廿三夜信仰の塔を左にみて足早にずんずん下ります。まだ南木曽駅まで三キロ余り。四時半過ぎの電車に乗りそこなうと次の電車まで一時間ある。
 南木曽の町中にはいっても中々駅まで着かない。ようやく駅に着いたとき始発ローカルはプラットホームで待機しているところであった。車内は地元の高校生でにぎわっていた。
 歴史ゆかしき一日の山旅でした。
map
 - 野尻宿から南木曽宿イラストmap -
walk根の上峠から野尻駅まで3.5キロ
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- 6,12/2007年

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