南木曽から野尻 - かっては歩危(ほけ)みちと避けられた木曽川右岸の歴史のみち -

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- 古い木造の吊橋を再生 全長247m -

1桃介橋
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- 中央左、冠雪しているのが、木曽駒ヶ岳、宝剣岳 -

2中央アルプス全山 -峠より-


電車
< 交通アクセス >
(往)JR名古屋駅 → 中津川乗換→JR南木曽駅
(復)JR野尻駅→ JR名古屋駅
運賃 
2890円
1980円

  <コ−スタイム > 歩行時間:4時間50分
shoseJR南木曽駅→(20分)桃介記念館→(10分)天白公園展望地→(3.0km 50分)読書トンネル入口→(2.4km 45分)十二兼・八剣神社→(60分)柿其渓谷歩道口→(15分)牛ヶ滝展望地→(15分)恋路峠(670m)→(30分)フォレスパ木曽・あてら荘→(2.5km 45分)JR野尻駅

歴史のみち・信濃路自然歩道案内図
 南信州南木曽から野尻まで木曽川右岸の「古道」を歩いた。この道は現在、国道19号の予備道として整備され柿其渓谷の入口の柿其橋までほとんど歩きの対象となり得ず。先年、南木曽岳の山麓を巻く与川道を歩いたこともありかっての道がどうなったたのか確かめようと訪れた。
 駅前の道を北上し木曽川水力発電開発のためにに架けられた木製の吊橋、桃介橋を渡る。現在の関西電力が築いたこの橋は老朽化のためつい数十年前まで渡ることができなかったが、撤去に多大な費用がかかるため補修、復元されたとある。日本最古の木造吊橋を偲ぶ意味からでも南木曽の町を訪れたら歩いてみたいもの。近くに大正風な洋館、「福沢桃介記念館」が建っている。(水曜日休館)また戦後まもなくに起きた伊勢小屋沢蛇ぬけ災害をものがたる岩碑が設置、夕べの唄がスピーカーから流れていました。
 五月はじめに咲くツツジ群生地で知られる天白公園に上がり中央アルプスを眺める。このさき柿其まで舗装道を歩きつづけるゆえ時間の許す限りこの風光明媚を楽しみましょう。かっての難所の歩危(ほけ)みちは現在、通行不可。(川西古道・通行止め表示)木曽川が削った断崖絶壁を通った桟橋みちは雑草に埋もれてしまったもよう。近所の住民からも通れないと聞きました。残念!
 読書トンネルを抜け戸場まで車は一台も通らず。新しい木造小屋の戸場観音堂をすぎ、JR十二兼駅からの道と合流。

- 南木曽宿から恋路峠をへて野尻宿へ - 
 境内に樹齢五百年と推定される熊野杉の巨木が立つ八剣神社をみる。柿其自然歩道が渓谷へとつづく。十年以上前に駅から恋路峠へ上がり飯盛山へピストン登山したが、あれは壮年までに登れる山旅で、今ではもう無理。行手にかかる電力王と呼ばれた桃介が建てた読書発電施設のひとつ柿其水路橋は、工業芸術性に富み一見に値する。車道とわかれ自然歩道を進み温泉宿(入浴のみ可能・水曜日休業)の先から山道へとはいる。
 吊橋・恋路橋(一度に五人内)を渡り、清い流れの桟橋をつたい青く吸い込まれそうな黒渕から木階段を上り東屋に上る。牛ヶ滝の轟音が響きわたる。ここから小路峠(今では恋路峠で有名)へはいくらもかかりません。
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柿其の美しい女性を慕って他村の男衆が峠を越えてきたという逸話より「成就の鐘」がある
walk峠には「恋路峠」の石碑や平成にできた石仏、休憩できる立派な避難小屋も建ち、展望櫓に上がれば「信州ふるさとの見える丘」と平成30年に認定された眺望が得られる。後方は中央アルプス、木曽駒ヶ岳から空木岳までほとんど視差できた。残雪時に訪れれば誰でもプロカメラマンになれそうな光景です。
 帰りは大桑村へ下る。自然歩道が沢沿いにつたっている。濡れているので木橋などに足を取られないように。車道に出たところが日帰り温泉「フォレスパ木曽あてら荘」でここからも中アが一望できた。まだ野尻駅まで道のりがあるゆえ歩を進める。桜並み木がつづく右岸道を阿寺橋へ、そして疲れた足でJR中央線をわたり駅に到着。これで野尻より南木曽への両岸の古道を終えました。陽もだいぶ短くなりました。帰りはローカルに乗車。自分にご苦労さまでした。
※追伸:南木曽駅や野尻駅でも壮年以上の外国人ウォーカーを多々見た。日本の時代劇が影響しているのだろうか。


yama十二兼駅からの飯盛山登山(1074m)はこちらから(峠の避難小屋を利用すれば駅登山は可能)
walk南木曽岳山麓の与川のみちはこちらから

- 10月23日/ 2019年
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