美濃・烏帽子岳 - 長い林道歩きゆえ山上のブナの森は尊い遺産だ -

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烏帽子岳(1,625.2m)

1標高1220m付近の林道
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新緑の広葉樹の森・天然遺産

2烏帽子岳へ

< 交通アクセス >
car自宅からめいほうスキー場 90km、2時間20分。


<コ−スタイム > 歩行時間:6時間10分
shoseスキー場→(40分)二股分岐→(1時間30分)最後の分岐1,270m→(5分)登山口→(1時間20分)山稜T字路→(20分)烏帽子岳(1,625.2m)
下山→(25分)登山口→(1時間25分)洗い堰→(25分)スキー場

leafかってゲート付近はきずなの森と称したらしいです。登山口から烏帽子岳へは定期的に手がはいいっているが、南の気良烏帽子へのそれは10年たびかな。道標などは一切無かった。
 郡上市北東のめいほうスキー場に着いた時すでに日は高く上がり、夏日となる予報うえこれから訪れる烏帽子岳登山口までの長い林道歩きに汗かかされるのを覚悟しなければならない。三年前の春に山中峠を訪れたときいらいです。
 スキー場第一リフトの下をくぐり水沢上林道に入る。そこは三井農林の社有林ゆえ当然ゲートも有り、「立入禁止」の看板も見る。これから延々と林道歩きがつづくと思うと気が沈む。管理小屋をすぎればすぐそんな思いを忘れさせる谷沿いの緑の森が広がる。谷川が流れ落ちる森の頭上に目ざす山稜がほんの少しみえる。二つの小橋を渡りはっきりした分岐を右へ上がる。左は下山に通るつもり。
 以降よく手がはいったスギの人工林の明るい林道を歩む。ヘアピンカーブを二度曲るが地図に無い立派な道もあり方向を確かめつつ進む。もう一度紛らわしカーブを折れ(西へ)滴り落ちる汗を拭いながら高度を上げてゆくと烏帽子岳の稜線が望める地に出る。地図にあるクサビ形の分岐です。南へ折れ山すその乾いた地道は所々山からの清水が流れています。ふと足元を見やると可憐な淡い紫色の小花がこちらを見上げています。タチツボスミレです。踏まないように気をつけて。
 やっと最後の分岐に着く。茂みの道へ入り10mほど先の右への切開きが登山口です。あとはササが良く刈られた尾根を登りつめる。長かった林道歩きゆえ牛歩並みの登歩。半ば程から自然林の様相と化し木々越しにスキー場の山稜やせせらぎ街道の谷村をも見下ろせます。
 登り上ったところがT字路でどちらも道は明瞭でした。まず展望がよいという左の山頂へ向かうが、すぐササのトンネルとなり、密ではないが不安な思いにかられる。二人連れなら声を出し合って進めそうですが、コンパスだけでは帰りが思いやらそうです。

- めいほうスキー場から烏帽子岳 -  HD
 諦めてT字路へ戻り気を取り直し烏帽子岳山頂へ。こちらは遊歩道と思わんばかりな道で広葉樹の森がつづきブナの大木もチラホラと。今の新緑もいいが紅葉期ならば感嘆の声も聞かれよう癒やしの森林です。三角点のあたりは広く刈られ、西の鷲ヶ岳から白尾山への山稜を望む。木々の隙間から垣間見れるのは晩春に霞んだ残雪の乗鞍です。大木に身を傾けていると自然に溶け込む誘惑に陥りそうです。
 登山口の分岐まで戻り、帰りは南の林道を下ります。往きが山の森林道ならば帰りは谷川の森林道です。静かに流れる苔むした谷川やゴーゴーと岩に砕け落ちる谷川をともに緑濃い森を下る。二度の大きな分技も過たず西俣川が大きく見えると二股が近い。その手前に広い洗い堰が控え、軽登山靴なら靴中に水が入るのは必至。ゲートまで辛抱するか靴を脱ぐか。二股から管理小屋まで谷をのぞき山肌から滑り落ちた体ほどの岩を除けながらラストまで気を引き締めて帰る。
 なお、スキー場からは烏帽子岳は見えませんでした。
2015年5月 山中峠のミズバショウ見学はこちらからです。

- 5月15日/2018年
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