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もう冬日もないと予報が宣うのに気が急いたわけでもないが岐阜市内の手頃な低山を逍遥する。名鉄各務原線高田橋駅で下車し金華山から南東に続く山稜を望む。銀嶺の伊吹も春空に映え恰好な一日ハイクになりそうです。 東端の野一色権現山へ取りつく前に琴塚古墳を訪れます。古墳最盛期五世紀頃に築かれた前方後円墳、この地の由来となった某皇后の墓、こんもりと雑木に覆われています。裏に抜けバス通りの某ドラッグストア前の階段のある秋葉神社が入山口です。 祠右から雑木林のなか明るい径が上がっています。崩れかけた岩混じりの坂を上がれば朱の鳥居と白山大権現の石柱が立つ奥の院。低山とは思えないほど見晴らしは良い。特に祀る加賀白山が印象的です。この陽気に上着も脱ぎ厚手のシャツで先を進む。 三角点のある洞山をすぎなだらかな稜線の谷側を歩く。岩戸トンネル北口へ下る道をやり過ごし、日野と長森岩戸を結ぶ掘割の間道をまたぎ、急峻な岩道を登る。振り返れば歩いてきた山稜がひと目でわかる。分岐道を左に取れば鷹巣山と称する高台の岩地に出る。養老・伊吹の山々を背に市中のそそり立つ金華山の姿がこのうえなくつきづきしい。山頂に築かれた戦国の名城岐阜城も勲しく輝いている。頭上を飛び回る大鳥はオオタカだろうか。 達目洞と岩戸の間の妙見峠へは薄暗い立木の中をジグザグに下る。ここは植生を考え登山道を外さないようにしたい。
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