晩春の山中峠 -ミズバショウ群生地を訪れ、スキー場最高所に登って壮観なる展望を -

 やっと山中峠のミズバショウに逢いにいけれました。
 ミズバショウの群落が見れる本州最南部がこの飛騨と美濃を結ぶ峠だと聞いていましたが、実際目にして大群落といえるほどではないけれど、それでも峠の遅い春の訪れを知らせる異形な姿には心やすぐ思いがした。今回も美濃側に広がるめいほうスキー場のゲレンデ内道を通ります。(※あとがき参照

 駐車場からゲレンデにはいる水沢上(みぞれ)林道と分かれ、春の放牧のため閉じたゲートからゲレンデ内を上がる道に進む。ゲートをくぐって石と砂利の急坂な道を螺旋状に上って行きます。第3ゲレンデの第一レストハウスを越えたあたりから背に御嶽が迫ってきます。やや薄い雲がかかった今日の空模様であったが、飛騨萩原の御前山や小秀山山系をまえに残雪豊かな霊峰と対面でき感激もひとしお。
 簡易舗装の明宝・荘川林道に出るゲートをくぐり仰ぎみると峠下の電波塔が見える。『ここから山中山国有林』との道標下に雪囲いされた祠があります。峠からはスギやヒノキの樹林のなか砂利の平坦な道となる。がすぐ道が崩れた土砂に寸断されていた。歩くぶんにはさほど支障がないので通りすぎ群生地へむかう。群生地前でも土砂崩れがあった。この林道は生活道路でないので復旧は相当後になるのでは。
 ミズバショウ群落の案内を見て沼地へ降りる。『県指定天然記念物・ミズバショウ群落 -標高千三百七十五メートルにあり、沼地その周囲及び保護樹帯を合わせて二・三ヘクタールを指定地-』との石柱まえに沼地へせり出した観察台がある。
めいほうスキー場
めいほうスキー場、右が山中峠(1,370m)


car自宅から郡上八幡まで65km。八幡からめいほうスキー場へは30km。合計2時間20分。

<コ−スタイム > 歩行時間:4時間10分
shoesスキー場駐車場→(70分)上部林道ゲート→(15分)山中峠(標高1370m)→(15分)ミズバショウ群生地→(1時間15分)スキー場最高地(標高1600m)→(1時間15分)駐車場
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 樹林に囲まれた湿地に今が盛りとあって白いマントを背負った花々がかたまって陽を浴びています。沼地をまわる観察路には野生動物による食害を調査するための小型カメラが数基設けられていた。沼を横断していた木道は撤去されすっきりしている。しばしこの草地で静寂なひと時をすごしましょう。
 返りに峠下のゲレンデから砂利道をふたたび登る。スキー場最上部のゴンドラ駅への緩やかな草地の道がつらかった。最高所に上って東方を展望するや、スキー時期に訪れた時のような光景とは違うが、御嶽から乗鞍、北アルプスを望む中々な壮観さを味合え上がってきた甲斐があった。御嶽の噴煙は昨年と変わらず立ちあがっていた。山中山(オサンババ)へはササがひどくて無雪期には常人にはとても無理。
 下りも同じ道をとる。林道ゲートからゲレンデを下る際、放牧のため有刺鉄線が張ってあるので道以外は入らないほうがいいだろう。いつしか雲が垂れ御嶽も隠れどんどん下ってゆく。
 スキーセンター前の駐車場へ戻り振り返ってみて、これが冬場のみ開かれているのが残念だと思うのは、歩きが好きな自然派岳人の感想だろうか。



  • いいですね・・・
    ゲレンデから御嶽遠望
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  • 乗鞍と御嶽、ぼんやりです・・、手前左は川上岳、右は御前山
    リフト山頂駅から展望
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ミズバショウ群生地
山中峠ミズバショウ群生地
(画像を左クリックでスライド)
<あとがき>
walk午前スキー場に着いてすぐ本館を訪れたが施錠されて職員の姿は見えず。やむなく勝手な判断でゲレンデ内を歩こうとしたおりトラックが一台スキーハウス前に乗り付けた。運転手は運良くスキー場の若い社員でした。ゲレンデ内を歩かせてもらうことに承諾を得たのは幸運でした。
 彼の口から平日のみ本館にだれかはみえるのだそうですが、土日は野外音楽堂となりの「めいほう高原自然体験センター」に一人は常設勤務しているとのこと。ただし5月下旬から秋までゲレンデ内は牛を放牧するので立入禁止となります。荘川・明宝林道は放牧のエリアから外れているので峠へは歩けれます。スキーハウスから林道へ直に上がることができます。
指2006年晩秋の山中峠

- 5月17日/2015年

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