'14 米田白山・馬串山 -飛騨玄関口に立つ里山はまた木曽路の入口でもある-

 二月も中旬になって記録的な豪雪に襲われた週末、近場の里山へ行く。午後から快晴との予報をあてにし、自宅を出たのがすでに十時過ぎ。JR鵜沼駅で乗換え太多線美濃川合駅で下車した時、日は中点に昇っていた。飛騨川沿いの町なかを北へ歩き木曽川に合わさる手前の青柳橋へむかう。これから向かうお山、白山だが、駅を出発地とするのははじめてだ。橋を渡れば下米田地区に入るので、米田白山と呼ばれている。登山口は白山西を走る立派な車道から付けられているが、今回は白山西端にちんまりと立つ山と言えないような高み、馬串山を先に訪れます。
 馬の背のたてがみを串とみなしたさまから付けられた名だろう。岐阜県には馬の背を飾って祝う祭りがある。まぐしやま、と読めばいいだろうか。運送会社の駐車場から山への道が上っていました。念のためちょうど車を洗ってみえたかたに通る許しを尋ねたところ、「何もないよ。いいよ。」との返事でした。
 地道から大きく左に曲がる草地の道を上がってゆくと小さな平地にふたつの石碑が鎮座していた。だいぶ霞んだ彫字から「秋葉神社」と「稲荷大明神」と読めれ、ともに明治中頃のそれらでした。何のことはない、この道は参道だったのだ。時間的に会社の土地になったのは後なはずですから、参道も含み入れられてしまったのだろう。鋸の歯の形をした納戸山が見えます。碑の後ろから草道を上がってみると、山名を記した新しい木板が枝に括りつけられていた。枝越しに白山の頂上部が見え隠れしています。向こう側は崖になっています。
白山
米田白山(273m)と馬串山(143m) 飛騨川・青柳橋付近より
< 交通アクセス >
電車(往復)名鉄岩倉駅←→新鵜沼駅 運賃:390円
(往き)JR鵜沼駅→美濃川合駅  運賃:230円
(返り)JR古井駅→鵜沼駅    運賃:230円

<コ−スタイム > 歩行時間:3時間10分
shoesJR美濃川合駅 →(4.0Km 50分)馬串山登山口 →(15分)山頂 →(20分)白山登山口 →(25分)白山展望台 →(15分)御嶽が見える岩上 →(20分)下米田さくらの森 →(3.2Km 45分)JR古井駅

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秋葉神社と稲荷大明神

3二体の石碑
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明るい参道でもある

2登山道
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運送会社駐車場から

1馬串山入山口
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美濃加茂の山々より瓢ガ岳や高賀山

6白山展望台
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文化・文政期の庚申塚−後は米田白山

5溜池にて
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白山の山頂が見えます

4馬串山山頂
  • 薄っすらと霊峰が頭をのぞかせている
    8御嶽が見える岩場
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岩畳や巨石の間を抜ける

7白山の岩稜
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白山の登山駅、古井駅

11古井駅
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「左・高山」 「右・木曽路」

10古井の道標
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青柳大橋より全山を

9白山
 馬串山から下りて白山へむかいます。
蒼い水を湛えた大きな溜池の傍らに石塚がかたまって立っていたのでのぞきに行く。二体の庚申塚でした。文化文政と彫られていたから立てられてもう二百年にもなる。これで白山に祠でもあればぐっと歴史に泊が付きようが。今の白山にはそんな雰囲気は微塵もない。西山麓がすっかり開発され森林公園や運動場、そして駐車場が広く造られてしまった。
登山の案内は不要でしょう。桜の木が植樹してあるので「下米田さくらの森」と名がつけられています。西から上がる登山道の中腹あたりにはまだ雪が相当残っており、日陰とあい増して凍っていた。
 白山展望台からながめる飛騨の玄関口より美濃の山々、光りつつ蛇行する飛騨川が尾張平野を流れています。休憩も早々にし山頂へむかう。反射板前をすぎ三角点を横目にし、巨石がつづく高度感をおぼえる山上道を進むと御嶽が見える岩上に立つ。雪雲に霞みがちな霊峰から中央アルプス群、恵那山も真白に輝いていた。かって巡視路分岐に建ててあった「信友共有林・通行禁止」の看板は無くなっていた。
下山を急ぐ。公園から高山線古井駅まで三キロ余りある。列車時間に間に合わないと次の列車まで一時間待たなければならない。
 国道より古井の町に入りしなに立派な石の道標(画像10)を見つけた。ここは飛騨路(高山)と木曽路の分岐地だと今さらながら気づいた。
駅に定刻前に着くと高山線は一昨日の積雪のため速度を若干緩めて運行とのアナウンス。乗換えの美濃太田駅は週末の多くの観光客でごったがえししていた。北風の強い一日でした。

walk白山展望台からの眺望はこちらから(2014/02)
- 2月16日/2014年
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