'08 百々ヶ峰 -長良川右岸の雄峰を「ながら川ふれあいの森」から歩きます-

百々ヶ峰
百々ヶ峰(417m)−長良川堤防道路から
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百々ヶ峰中央部イラストmap
 岐阜市長良川右岸の山のうち最もどっしりした山が百々ヶ峰です。東の大蔵山から「ながら川ふれあいの森」ハイキングルートが整備されているので東から西へと縦走することにした。
 名鉄岐阜駅から岐阜バス四番乗り場、加野団地行きのバスに乗るのですが、ちょうど出た後だったので次のバスまで三十分余り日向で文庫本を読むことにする。今日持参したのは、大仏次郎「鞍馬天狗」(小学館刊)。初期の天狗ものは、佐幕が悪、勤皇は善とするものが多くいささか鼻白む。この「地獄の門」もその傾向が強くまたこの時期の天狗さんは容易に相手に刃を向ける。この作品でも敵役をいきなり斬り付けてしまう。とここまで読み進むとバスがすべり込んできた。
 バスは市中から長良川右岸を走り千鳥橋手前の古津で降車する。登山口がある長良川右岸有料道路まで道をもどります。道すがら柿の無人販売がならび目が移るが往きに買ってもお荷物になるが、拳ほどの熟した柿が四つで百円では買わずにはいられない。柿を入れたビニル袋をリュックにゆわえ先を急ぐ。大蔵山トンネル口には車が何台か駐車していた。ここから松尾池まで森を抜ける道があるためだろう。登山口はトンネル左脇の林道にはいりすぐのところです。「樫洞山峰」標識が立ち遊歩道に入ります。
 落葉を踏みしめながら緩やかにジグザグ気味に登ってゆきます。ひとやま越え次の標識「坊ヶ洞峰」へ。すぐテレビ中継所と刻まれた石柱をみつけ遊歩道とわかれ坂を上ります。塔が建つ稜線からは百々ヶ峰を見ることができまた傍らにベンチもあった。しばらく稜線を進んでゆくと上ってきた舗装道に出ます。ここからは下ってくるハイカーらと挨拶を取り交わすこともしばしば。山側の道もありますが昼食を取りたいがため舗装道をゆき途中の東屋で休憩とします。
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3テレビ中継所にて
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2「樫洞山峰」へ
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1柿畑をながめ大蔵山へ
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4にぎやかな道標
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-各務原の山々- 

5休憩舎にて
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6三田洞断層
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9下山口、松尾池(↑)林道
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3山頂から稜線を
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7白山展望台
 休憩舎から白山展望台への途中で三田洞断層の破砕帯露頭を見る。峠まで舗装道を上がりひと上りで百々ヶ峰山頂(東峰)に着きます。
 とっくに昼をすぎていたのでいつもにぎやかな山頂には展望櫓にひとりの登山者がいるだけでした。この冬最初の寒波のため北の山々は厚く雪雲が垂れどんよりとしていた。午後の日差しを受け光る長良川と黒光りした金華山や左岸の山々を一望しているうちにすでに人の影はなくこちらも山頂を後にすることにした。
 西峰へはブルドーザーで造成したハイク道もありますが稜線伝いに自然歩道を歩きます。しばらく進んでゆくうちに道が左に折れ岩の絶壁に出てしまった。どうやらかっての道は遊歩道に寸断されてしまったもよう。もどろうかと思いましたがこの尾根道の雰囲気がよくまた踏み跡も確かなこともあってたどることにした。
 松尾池へ下る尾根ですが、池奥から登るそれとは違うことはすぐわかりました。木が少なく岩が露呈している痩せ尾根は高度感にあふれなかなか手強いものがある
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長良川左岸の山々

百々ヶ峰東峰展望櫓より、-左クリックでズーム-

< 交通アクセス >
電車名鉄犬山線岩倉駅→名鉄岐阜駅      運賃:650円
バス<往>名鉄岐阜駅→古津(所要時間:20分)  運賃:400円
<返>岐阜グランドホテル前→名鉄岐阜駅  運賃:200円
< コ−スタイム > 歩行時間:2時間40分
shoes古津バス停→(20分)樫洞山峰登山口→(30分)テレビ中継所→(15分)坊ヶ洞林道215m休憩舎→(15分)白山展望台→(20分)山頂→(35分)松尾池林道→(25分)中川原バス停
 慎重に踏み跡を確かめ一歩一歩足を運ぶ。シダの道から雑木のなかへはいりようやく気もゆるむ。林道に降りる手前で先の登山者の後姿をみた。彼は林道から松尾池へ戻っていった。緊張していたせいで写真を一枚も撮らずに降りてきてしまった。(GPSを持っていたら詳しい軌跡がわかったのだが・・。)
こちらから登るとしたら道脇に子供の体ほどの岩をみるぐらいか。西峰から三田洞へ下るつもりがとんだ道にはいってしまった。けれどなかなか興味ある道を知ったと考えるのはちと気負い過ぎかな。
 長良川右岸バス通りに出る道すがら松尾池から帰る車がどんどん追い抜いていく。バスの時間を確かめ長良川堤防道路を百々ヶ峰をながめながら歩くことにした。岐阜グランドホテル前からバスを乗ると名鉄岐阜駅までバス賃は往きより半額でした。
 帰りの電車の中で文庫の続きをおしまいまで読み終えることができた。めでたし、めでたし。


yubi2004年1月の松尾池より南尾根直登コースははこちらです。
yubi1999年12月の三田洞霊松院からひと回りコースははこちらです。
- 12,6/2008年

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